化学物質総排出量の削減

活動・実績

PRTR※1総排出量の削減への取り組み

三菱化学グループでは、化管法※2で規制されている462種類の物質について排出量と移動量を毎年公表しています。2011年度の排出量は380tとなり2010年度比で100t削減しました。

三菱化学では、化管法による規制物質に加え、日本化学工業協会の定めた物質(日化協対象物質)についても調査し公表しています。3ヵ年計画で進めてきたベンゼン排出量削減対策※3の効果、プロセス工程の見直しにより日化協対象物質の排出量も削減しました。事業再編による稼働率の低下や設備停止の影響もあり、総排出量940tと2010年度比50tを削減となりました。2005年度以降、着実に総排出量を削減しており、今後もVOC※4排出量を中心とした化学物質の排出量削減に取り組んでいきます。

※1 PRTR(Pollutant Release and Transfer Register):化学物質排出移動量届出制度。有害性のある化学物質がどのような発生源から、どれくらい環境中に排出されたか、あるいは廃棄物に含まれて事業所の外に運び出されたかというデータを把握し、集計し、公表する仕組み ※2 化管法:正式名称は「特定化学物質の環境への排出量の把握等および管理の改善の促進に関する法律」。平成11年に公布され、特定の化学物質の環境への排出量などの把握に関する措置ならびに事業者による情報の提供に関する措置などを講ずることにより化学物質の自主的な管理の改善を促進し、環境保全上の支障を未然に防止することを目的とする法律 ※3 ベンゼン排出量削減対策:2008年度は簡易除害設備による洗浄、2009年度は第1期工事として吸収設備の導入、2010年度排ガス燃焼キルンの設置 ※4 VOC(Volatile Organic Compounds):揮発性有機化合物。代表的な物質としてトルエン、キシレンなどがある。これらは光化学オキシダント(光化学スモッグ)の原因物質の一つとして、2006年の改正大気汚染防止法で規制対象となった

PRTR法対象物質の排出

PRTR法対象物質の排出
 
活動・実績

VOC排出量の削減への取り組み

三菱化学グループでは、VOC排出量を2010年度までに2000年度比で50%削減するという目標を掲げ、さまざまな対策を積極的に推進してきました。 2011年度は、従来から進めてきたベンゼンの削減対策や事業再編による設備の稼働停止に加え、大規模定修の影響がなかったことから、VOC排出量は2000年度比56%削減となりました。今後も2000年度比50%以上の削減を維持していきます。

VOC(揮発性有機化合物)排出量

VOC(揮発性有機化合物)排出量
Group Report

ベンゼン排出削減に対する3ヵ年計画と実績

排ガス燃焼装置 排ガス燃焼装置

坂出事業所では、2007年度までにコークス製造工場から大気排出されるベンゼン量を削減するため、「排出量10t/年以下」を目標に下の(1)~(4)の対策を講じてきました。

  • (1) コークス炉蓋および枠の更新
  • (2) 石炭装入時の燃焼方式改善 
  • (3) ベンゼン回収装置の設置
  • (4) 設備の密閉化

しかし、2007年度のベンゼン排出量実績から、さらなる排出削減対策を実施しなければ目標達成は難しいと判断し、2008年度からの3ヵ年で(5)~(7)の対策を計画・実施してきました。

  • (5) 排気ラインに水スプレーによる排ガス除外設備を導入(38t/年削減効果)
  • (6) その後の工程に、油洗浄装置を導入(23t/年削減効果)
  • (7) 最終的に燃焼装置への排ガス導入(27t/年削減効果)

その結果、2011年度のベンゼン大気排出量は10tとなり、目標を達成することができました。

コークス製造工場は非常に大きなプラントであり、ベンゼンの排出削減には関係者の地道な作業の積み重ねが必要不可欠であったことから、多くの時間と労力を費やしました。排出源は、現場による目視調査や図面の確認に加えて、周囲の環境分析などを実施することで洗い出しました。排出源に対する対策は、工程の見直しや適当な設備を導入するといった要領で進めました。また、爆鳴気の形成防止や逆火防止など安全対策に安全性事前評価(SA:Safety Assessment)を積極的に取り入れ、万全の注意を払っています。

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